NPO法人 過眠症サポートネットワーク 後援
エーラス・ダンロス症候群
とHSDの会
エーラス・ダンロス症候群(EDS)および過可動性スペクトラム障害(HSD)に併発する
不定愁訴、自律神経失調症、慢性疲労、睡眠障害などの体調不良を啓発する会です。
こちらのサイトでは患者同志が集い、情報交換をしながら、
エーラス・ダンロス症候群(主に関節型)に関する情報を提供しています。
このサイトは患者同士が集まって作った患者さんのための情報メモサイトです。
*現在、サイト内に誤字脱字、読みづらい文章があるのですが、日々改善していきます。
患者LINEグループを運営しています。是非ご参加ください。
エーラス・ダンロス症候群に関する情報提供はこちらよりご連絡ください。
エーラス・ダンロス症候群について
エーラス・ダンロス症候群に関する一般的な説明に関しては当団体以外のウェブサイトに十分な情報がアップされています。
具体例といたしまして、インターネット検索をすることで下記の情報を発見することができました。
遺伝子疾患プラス様のサイト
当団体ではエーラス・ダンロス症候群の一般的な概要説明に関して、他のサイトに十分存在しているのでここで再度リピートすることは不要であると考えました。
当団体ではエーラス・ダンロス症候群に関する一般的な説明を極力省略し、一般的な疾患の説明に補足を加えていきます。
エーラス・ダンロス症候群(EDS)は、体内で作られるコラーゲンに携わる特定の遺伝子に異常がおこることによる遺伝病です。
この病気には、古典型、関節型、血管型、皮膚弛緩型などさまざまな型が発見されていますが、コラーゲン生成にかかわる遺伝子にも何種類かあり、
どの遺伝子に異常がおきているかによって病態が異なってきます。
エーラス-ダンロス症候群は、関節が過度に柔軟である、皮膚が異常に伸びる、組織がもろいといった症状がみられる、まれな遺伝性結合組織疾患です。
※診断を受けている患者さんの中には体の柔軟性がさほど重度ではなく病的ではないように思われる程度の方もいらっしゃいます。
ごく一部の例外で体の皮膚や関節が硬い患者さんもいます。
✖️✖️メディアで取り上げられる症例は✖️✖️
✖️✖️典型例ではありません✖️✖️
現在、エーラス・ダンロス症候群は医療関係者に認知が低く、
認知されていても大きな勘違いを受けている傾向にあります。
現在、患者様が医療機関で
「あなたはエーラス・ダンロス症候群ではありません」
「本物のエーラス・ダンロス症候群はテレビに出演しているような症例です」
「指が反対側に180度曲がるのが本物です」
と否定されてこられますが、
「エーラス・ダンロス症候群の診断の絶対条件がテレビに出演しているような指が反対側に180度曲がる症例である」という基準はどこの診断基準にも記載されていません。
例えば、当団体は過眠症の団体ですが、以前テレビでナルコレプシーという過眠症の病気が取り上げられた時、情動脱力発作(感情の起伏で全身の筋肉の力が抜けてしまうナルコレプシーに特有の発作)のために全身にサポーターを巻いて外出している患者さんが放送されました。
当団体は10年間運営をしていますが、全身にサポーターを巻いて外出するナルコレプシーの患者さんにはお会いしたことがありません。
また、過去にTVの放送で過眠症の患者さんが「他人との会話中に寝落ちする症状」「自転車を漕いでいる間に寝落ちして電柱にぶつかる症状」などが放送されたことがあります。
しかし、それら過眠症の典型症状だと一般認知されている症状も過眠症の確定診断を受けている8割以上の患者さんは経験しないものです。
当団体ではHypermobility Spectrum Disorder 過可動性スペクトラム障害の啓発も行っています。
当団体ではエーラス・ダンロス症候群の診断を受けている実際の患者さんの症例写真をご覧いただき、エーラス・ダンロス症候群の全ての患者さんがテレビで取り上げられるような極端な症状であるとは限らないことを啓発しています。
現在のエーラス・ダンロス症候群の状況は過去の発達障害を例にとると伝わりやすいのかもしれません。
過眠症を患う患者さんの中には発達障害もしくは発達障害の傾向のある患者さんが多くいらっしゃいます。
ほんの20年くらい前、発達障害は一般的に認知されておらず、認知されていたとしても、障害児学級や特殊学級に通う一部の特殊な重症例のみが診断を受けておりました。20年くらい前は 一般学級に通っている一見普通に見える人、普通の生活ができる人が発達障害を患っているという認識はありませんでした。しかし、現在は普通の生活をし、普通の仕事に就いている方や国立大卒の著名人の方が発達障害を公言しています。
実際、過眠症を患う発達障害の患者様に障害児学級/特殊学級に通っている重症の患者様はあまりいらっしゃいません。過眠症を患う発達障害の多くの患者さんは普通の高校や大学に通い、普通の生活をされています。そして、過眠症を患うエーラス・ダンロス症候群の多くの患者さんも発達障害を患う過眠症の患者さんと同様に普通の高校や大学に通い、普通の生活をされています。
現在のエーラス・ダンロス症候群は過去の発達障害と同じで一部の重症例しか診断を受けられていません。
現在、当会の患者さんでは睡眠障害と自律神経失調症その他免疫関連症状、明らかな関節の過伸展、20代で全身関節サポーターをつけている、毎週接骨院に通っているなどエーラス・ダンロス症候群の明らかな結合組織の症状を呈している方でも「出血も脱臼もしていないならエーラス・ダンロス症候群ではない」と医療機関に否定されてしまっています。
しかし、もしも現在、発達障害の診断を受けている普通学級に在籍している患者さんが20年前に医療機関を受診していれば、医療機関に発達障害の診断は否定されていたのではないでしょうか?
現在、エーラス・ダンロス症候群の症例としてメディアで取り上げられている具体的な症例は下記のような症例です。
肌がたるんでしまう難病を抱える26歳モデルが伝える「真の美しさ」とは
上記の写真の男性は世界一皮膚が伸びる人のギネスブックに載っている方です。「ギネスブックに載っている」ということは非常に稀な症例であるということですが、こちらの症例がまるで典型例であるかのようにテレビなどのメディアで取り上げられてしまっている状況です。そして、このような症例が医療関係者にまでエーラス・ダンロス症候群の典型症例であると認識されていることにより、エーラス・ダンロス症候群の患者さんに問題が起きているのです。
今現在、当団体の紹介でエーラス・ダンロス症候群の診断を受けている患者さんの過半数以上が医療関係者に症状や診断を否定され続け、診断までに10年以上かかってしまっています。診断までにかかる期間
現在、当団体にご相談に来られるエーラス・ダンロス症候群の患者さんは
「テレビの症例と違う、あなたの身体の進展度は普通の範囲内だからエーラス・ダンロス症候群ではない」
「出血も脱臼もしないならエーラス・ダンロス症候群ではない」
「エーラス・ダンロス症候群で過眠症や不登校の症状は起きない」
と医療関係者に否定(誤診)をされ続けて診断を受けられない傾向にあります。
当団体でエーラス・ダンロス症候群の診断を受けられている多くの患者さんの外見は普通であることが多いです。
皮膚の進展度や関節の柔軟度もちょっと体は柔らかいと思っていたけれど病的だと思わなかったという程度の方が多いです。
内出血も脱臼も起きない患者さんもいます。前述の通り体が硬い患者さんすらもいます。
例えば、過去にナルコレプシー(眠くなってしまう病気)が有名なテレビ番組で取り上げられる時、自転車を漕ぎながら眠ってしまい電柱にぶつかってしまったり、他人との会話中でも寝落ちしてしまったりというメディア映えする派手な症状が放送されました。しかし、実際はナルコレプシーの患者さんの中でこれらの症状を呈する方は少数派なのです。ナルコレプシーの場合でも「他人との会話中に寝落ちする症状がないならナルコレプシーではない」という間違えた認識をされている医療関係者の方がいらっしゃいます。
新型コロナ感染症が流行していた時、入院したり、命を落としてしまったり、重症例の方がメディアで多く取り上げられていました。
新型コロナ感染症の方には感染時に重症の肺炎症状がなくても、その後の後遺症の症状で寝たきりになってしまう方もいらっしゃいます。軽症の風邪のような症状で済んでしまう方もいらっしゃいます。
しかし、新型コロナウイルス感染症を患う患者さんに「テレビで取り上げられていた重症肺炎の症状がないならあなたは新型コロナ感染症ではない!」と断言してしまうのは完全な間違えです。
現在のエーラス・ダンロス症候群の状況は上記の例と同じような状況がまかり通っているのです。
当団体はエーラス・ダンロス症候群が医療関係者に正しい理解を得られるように活動をしています。
エーラス・ダンロス症候群には13の型があり、全員の症状が違います。
一部の症例(特にエーラス・ダンロス症候群全体の9割以上が患い、最も有病率が高いと言われている関節型)では
過眠症、特発性過眠症、ナルコレプシー、クライネ・レビン症候群、
ロングスリーパー、睡眠リズム障害、睡眠障害全般
慢性疲労症候群、起立性調節障害(POTS)
発達障害、不登校
が典型的な症状です。
しかし、現在、そのことを知る医療関係者の方が多くいらっしゃいません。
エーラス・ダンロス症候群の一部の症状は一般の医療機関では「精神的な問題」「身体表現性障害(思い込みにより発症している病)」と診断を受ける傾向にあります。
関節型のエーラス・ダンロス症候群は睡眠障害や不安障害を併発することに関して国際標準にも記載があるようです。しかし、現在、このことは医療関係者に認知を受けておらず否定を受ける傾向にあります。
このことも発達障害を例に出すとわかりやすいかもしれません。
過眠症の患者さんの中の約3人に1人が発達障害であるとおっしゃるお医者さんがいらっしゃるほど、過眠症の患者さんグループの中で発達障害の患者さんのグループはとても大きいものです。当団体が過去に開催していた交流会では9人中8人の患者さんが発達障害であったことすらありました。
しかし、発達障害で過眠症を発症しない患者さんもいらっしゃいますし、過眠症は発達障害の主要な症状ではありません。
もしも、発達障害の患者会に入会して「過眠症は発達障害の主な併発症状である」と発言をすれば他の患者さんに否定をされてしまうことだと思います。
エーラス・ダンロス症候群も過眠症を発症しない患者さんが多くいらっしゃいますし、過眠症はエーラス・ダンロス症候群の主要症状ではありません。
もしも、エーラス・ダンロス症候群の患者会に入会して「過眠症はエーラス・ダンロス症候群の主な併発症状である」と発言をすれば他の患者さんに否定をされてしまうことだと思います。
ところが、過眠症の患者さんグループの中にはエーラス・ダンロス症候群の患者さんが異常に多いのです。
当団体の現在の活動では、まずエーラス・ダンロス症候群の中には様々な遺伝子型や亜型やさまざまな症状を呈する患者さんが存在するということとを啓発し、その中には皮膚や関節の進展度など目で見える症状がメディアで取り上げられるほどのものではなく、過眠症、慢性疲労症候群、起立性調節障害を併発するグループがあることを啓発をし活動していきたいと思います。