NPO法人 過眠症サポートネットワーク 後援
エーラス・ダンロス症候群とHSDの会
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当団体の配布資料の印刷用データはこちらでダウンロードが行えます。
エーラス・ダンロス症候群の関節過可動型(hEDS)
および Hypermobility Spectrum Disorder (HSD)に併発する
不定愁訴、自律神経失調症、慢性疲労、睡眠障害などの体調不良を啓発する会です。
こちらのサイトは患者同志が集い、情報交換をしながら、
「噂」と「口コミ」を元に作成した患者さんのための情報メモサイトです。
*現在、サイト内に誤字脱字、読みづらい文章があるのですが、日々改善していきます。
エーラス・ダンロス症候群に関する情報提供はこちらよりご連絡ください。
エーラス・ダンロス症候群の診断基準について
現在、エーラス・ダンロス症候群は一つの病院で診断を否定されていた患者さんが別の病院を受診した場合に診断が受けられたりという状況です。
医療機関ごとに個別の別の診断基準が採用されています。
当団体では多くの患者様が過去に「あなたの体調は精神的な問題。エーラス・ダンロス症候群ではない。紹介状は作成しない。」と診断を否定されたり、医療関係者(大学病院の遺伝子専門医様を含む)に「あなたはエーラス・ダンロス症候群ではない/診断基準に当てはまらない。」と告げられた後、別の大学病院のエーラス・ダンロス症候群の専門医様に診断を受け、身体手帳や難病指定を取得されています。
医療関係者の方は「診断基準は日本全国どこでも同じです」と主張されるのですが、その主張に現実が伴っていないので意味がないということです。
エーラス・ダンロス症候群の診断基準は一つではなく、複数存在するということです。
エーラス・ダンロス症候群の診断基準に関して
「〇〇という偉い有名なお医者さんが採用しているこの基準が正しい」
「〇〇という偉い有名な研究/公的機関が掲載しているこの基準が正しい」
と特定の一つの基準が唯一正しいものであるという主張される方がいらっしゃるのですが、同ランクの偉い有名な先生も偉い有名な研究/公的機関も複数存在して、全員が違うことを主張されているのですから、これらは意味のない議論となってしまいます。
もしも、仮にエーラス・ダンロス症候群の診断基準が一つだけであるならば、日本中の全ての患者さんが日本中どこの病院を受診しても同じ診断名になるはずです。
つまり、現在のエーラス・ダンロス症候群の臨床医療現場の診断基準に関してはある一人のお医者さんや一人の研究者の方や一つの団体が「これが正しい基準である!」と何か一つの基準を主張していても、他のお医者さんや研究者や団体が別のことを主張しているような状況であるということです。
ちなみに現在、患者様が医療機関で
「あなたはエーラス・ダンロス症候群ではありません」
「本物のエーラス・ダンロス症候群はテレビに出演しているような症例です」
「指が反対側に180度曲がるのが本物です」
と否定されてこられますが、
「エーラス・ダンロス症候群の診断の絶対条件がテレビに出演しているような指が反対側に180度曲がる症例である」という基準はどこの診断基準にも記載されていません。
間違えた情報を吹き込んでこられる医療機関様に出くわした場合、
「『具体的に』その基準がどこで発表されているのか示してください」
「話を逸らさないでください『具体的な』診断基準を示してください」
「話を逸らさないでください」
と10回くらい問い詰めてみてください。
エーラス・ダンロス症候群の診断基準は複数存在していますが、そのような診断基準はどこにも存在しないことがご確認いただけます。
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エーラス・ダンロス症候群の患者の心得:
エーラス・ダンロス症候群は正しい知識が医療関係者に否定され、医療関係者に患者が間違えた知識を永遠と吹き込まれ、論拠もない間違えた情報が当然のように主張されてしまい正しい診断と治療が遅れてしまう疾患です。
当団体はこの現状を改善するために活動を行っていますが、現在はそういう状況であるということです。
今現在エーラス・ダンロス症候群の診断を受けようとしている患者さんは医療関係者の方がいうことを鵜呑みにするのではなく、患者さんご自身で情報の取捨選択をし真偽を見極めていく必要があるのです。
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下記は現段階で当団体が把握している限りの「偉くて有名な団体」「公的機関/研究機関」が「これが正しい」と主張されているエーラス・ダンロス症候群の診断基準の情報のまとめとなります。
エーラス・ダンロス症候群で世界一偉い団体が二つあります。
Ehlers-Danlos Support UK http://www.ehlers-danlos.org/
The Ehlers-Danlos Society https://www.ehlers-danlos.com/
医療関係者がこのページの情報を否定される場合
「上の二つよりも偉い団体が世界中どこにあるのですか?」
「その基準は上記の団体より偉い団体から発表されているのですか?」
「話を逸らさないで回答ください。」
と10回くらい問い詰めてみてください。
上の二つよりも偉い団体から発表されている基準は存在していないことがご確認いただけます。
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こちらのページでは下記にエーラス・ダンロス症候群の診断基準として公的に認められているいくつかの基準を取り上げます。
下記の基準の中の一つの同一の基準を使用している医療機関であっても解釈の幅に差がありすぎて、同じ患者さんが別の医療機関で別の診断となるという結果になっています。
つまりは複数の病院が同じ診断基準を使用していても、その基準の解釈が異なり、複数の病院が同じ診断基準を採用しているからといって、それら全ての病院の診断結果が同じになるというわけではないということを心に留めておく必要があります。
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当団体のエーラス・ダンロス症候群が疑われる患者さんが病院を選ぶ際の予備知識:
当団体の患者さんはほぼ100%が関節過可動型(hEDS)です。
この型は日本語訳が定まらなく、他のサイトではHypermobile Ehlers-Danlos syndrome、hEDS、関節(過可動)型、関節型、過可動型、
関節可動亢進型などと呼ばれています。名前や訳し方が違うこともありますが、これらの名称は全て同じ型のことです。
当団体の主な支援対象はエーラス・ダンロス症候群の患者さんの中で過眠症を併発されている患者さんです。
また、過眠症以外にも睡眠障害、不登校、慢性疲労、体位性頻脈症候群、起立性調節障害、慢性疲労症候群/コロナ後遺症のような症状などの自律神経失調症関連の症状を併発されている患者さんが支援対象となります。
エーラス・ダンロス症候群の中でこれらの症状を呈するのは主に関節型/過可動型(hEDS)だと言われております。
エーラス・ダンロス症候群の型別人口統計はこちらをご覧ください。
関節型/過可動型の診断に遺伝子検査が必要ない件についてはこちらをご覧ください。
関節(過可動)型の診断基準はGOOGLE検索をすると見つけることができます。こちらをご覧ください。
診断を受けられるかどうかについては診断基準を先に把握することで医療機関を受診する前に事前に予測することができます。
エーラス・ダンロス症候群には様々な型があります。
エーラス・ダンロス症候群を診察している病院の中には他の型の診察をしていても関節型/過可動型(hEDS)は診ていない病院が多く存在します。
当団体の経験上、関節型/過可動型(hEDS)は原因遺伝子が発見されておらず遺伝子検査が陰性となり、「精神的な問題」と言われてしまう症状を併発しているため、最も診断を受けづらい型です。
また、当団体にはエーラス・ダンロス症候群の様々な症状が当てはまるのに、診断基準未満になってしまう患者様、HSDの患者様も多くいらっしゃいます。
受診する予定の医療機関の問い合わせの際に
「関節過可動型(hEDS)の診断をしていますか?」
「HSDを理解されていますか?」
と問い合わせをしてください。
病院リストはこちらで公開をしています。
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①Ehlers Danlos Society(世界で一番偉いエーラス・ダンロス症候群の団体)の最新発表の基準
下記のHPの一部を抜粋します。
https://www.ehlers-danlos.com/what-is-eds/
How is EDS diagnosed?
Each type of EDS has its own clinical diagnostic criteria. Clinical diagnostic criteria are a set of symptoms and characteristics observed in each condition. If a person meets the diagnostic criteria for a type of EDS, a genetic test should be done to confirm the diagnosis.
The genetic cause(s) of hEDS have not yet been identified, so there is currently no genetic test available to diagnose hEDS. The diagnosis of hEDS is given to those who meet the clinical diagnostic criteria for hEDS.
If a person has symptomatic joint hypermobility but does not meet the diagnostic criteria for any type of EDS or other condition that can cause similar symptoms, then the hypermobility spectrum disorders (HSD) should be considered. You can read more about HSD here.
上記の①の基準の方が現在、日本で頻繁に使用されている下記の②の2017年の基準よりも新しく発表されています。
国際的にはこの基準が最新基準ですが、日本では更新されていないようです。
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下記に上記の診断基準に関する補足を行います。
当団体は過眠症の団体の付属団体です。当団体の患者さんは眠気を併発されています。
併発症状に「睡眠障害」が記載されているのが関節型/過可動型のみです。
そもそも、エーラス・ダンロス症候群の全体の約90%以上の患者が関節型/過可動型であります。
”Because hEDS is the most common type, accounting for more than 90% of all cases of EDS, most people with EDS will not need genetic testing for diagnosis.”
https://www.ehlers-danlos.com/genetics-and-inheritance/#1674754833562-ed50979d-69ba
関節型/過可動型は原因遺伝子が判明していませんので遺伝子検査をする必要はなく、臨床症状での診断となります。
"Because the genetic cause(s) of hEDS have not yet been identified, there is no genetic test for hEDS. hEDS is diagnosed when a person meets the clinical diagnostic criteria."
https://www.ehlers-danlos.com/genetics-and-inheritance/#1674754833562-ed50979d-69ba
関節型/過可動型疑いの患者さんは臨床症状での診断基準を満たした場合に関節型/過可動型エーラス・ダンロス症候群の診断となります。
The diagnosis of hEDS is given to those who meet the clinical diagnostic criteria for hEDS.
https://www.ehlers-danlos.com/what-is-eds/
つまり、上記の診断基準を素直に解釈し、その他の現在発表されている客観的事実を踏まえると眠気や関節型の症状を主訴にされている当団体の患者さんは下記の検査だけを行えば良いということです。
エーラス・ダンロス症候群の遺伝子検査が陽性であれば、その陽性になった型の診断名となります。そして、陰性であれば、上の問診票で診断を受けます。
つまりは上記のPDFの問診票が陽性であれば、血液検査の遺伝子の結果が陰性陽性のどちらにせよエーラス・ダンロス症候群であるということです。
つまり、エーラス・ダンロス症候群の型を判明させる必要がなく、エーラス・ダンロス症候群かどうかのみの判定を受ける目的であれば、遺伝子の血液検査を受けに行く必要はないということです。
(※身体手帳と難病指定の取得のためには検査が必要になります。)
そもそも睡眠障害を発症するのが関節型(関節型は遺伝子がまだ発見されていないので、遺伝子結果は陰性になる)なので、過眠症を併発するエーラス・ダンロス症候群の疑いの患者さんを支援している当団体の経験上、当団体の患者さんがエーラス・ダンロス症候群の遺伝子検査が陽性になることがほぼありえません。
当団体で身体手帳や難病指定を取得されている他の患者さんも遺伝子検査ではなく臨床症状で診断を受けています。
エーラス・ダンロス症候群の診断に遺伝子検査の意味がない件のまとめページもご覧ください。
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②2017年に発表された国際分類
当団体は2017年hEDSの国際診断基準の全文を日本語訳しました!
2025年1月現在、全文の日本語訳が手に入るのは当団体のみです。
下記のリンクよりダウンロードください。
https://drive.google.com/drive/folders/1pcYGxOABeG-Uec_uaLT5FeZdwnq_ymHf
下記のHPの一部を抜粋します。
https://www.ehlers-danlos.com/eds-diagnostics/
The path to an EDS and HSD diagnosis starts with an examination. This usually includes physical testing:
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An assessment of hypermobility using the Beighton Scale to assess how mobile the joints are
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A search for abnormal scarring and testing the skin to determine what it feels like and how much it stretches
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There’s likely to be a look into your medical history to look for conditions and problems associated with EDS or HSD, and a discussion of your family to help determine if an EDS or HSD was inherited.
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Additional tests the physician feels are needed.
If you believe that you, or someone you know, has one of the Ehlers-Danlos syndromes (EDS) or hypermobility spectrum disorders (HSD), you should ask your doctor to compare your symptoms to the diagnostic criteria.
If an immediate family member has been diagnosed with one of the Ehlers-Danlos syndromes or HSD, it is important they have a medical evaluation if they are also symptomatic and experiencing problems. If a diagnosis of vascular EDS has been made then all immediate family members should be tested as soon as possible.
Most medical doctors should be able to diagnose EDS and HSD. However, because the Ehlers-Danlos syndromes are genetic disorders, primary care physicians often provide their patients with referrals to a geneticist.
Geneticists have specialized experience in determining which testing is necessary to differentiate EDS and HSD from the more than 200 other heritable connective tissue disorders.
当団体が知る限りの情報では日本国内の医療機関ではこちらの2017年に発表された国際分類の基準を採用している病院が多い印象です。
しかし、日本国内の医療機関が必ずしもこの基準を採用しているわけではない点に注意です。
③日本の難病指定の基準
https://www.nanbyou.or.jp/entry/5461#168
こちらの③の難病指定の診断基準は①のEDS SOCIETY の基準とも違いますし②の2017年に発表された診断基準とも違います。エーラス・ダンロス症候群の診断にこちらの③の難病指定の基準を採用しているクリニックさんも存在します。
例えば、上のリンクにある下記の関節型の診断基準はかなり違うものであると思います。
https://www.nanbyou.or.jp/wp-content/uploads/upload_files/File/168-02-201704-kojin.pdf
前述の通り、当団体の患者に限らずエーラス・ダンロス症候群の患者全体の90%以上が関節型です。関節型の診断基準が様々な別の機関から発表されている公式基準でこれだけ違うものであれば、エーラス・ダンロス症候群の診断基準に関する混乱が起きてしまうのも仕方ないと思います。
ちなみにエーラス・ダンロス症候群には根本的な治療法が存在していないため、診断を受けるだけではどうにもならないものです。
日本国内の制度上では①②の基準を満たしていても③の難病指定の基準や身体手帳の基準を満たしていないと診断を受けただけとなります。(何も利益がないのに診断だけしても意味がないという考えもあることです。)
そういった意味では①や②の基準は意味をなさず、③の基準で診断をするというのは一応合理的な考えではあると思います。
エーラス・ダンロス症候群の身体手帳と難病指定に関する情報に関してはこちらのページにまとめました。
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世の中には「偉い専門医のお医者さん」「偉い有名な団体」「信頼のできる公的機関/研究機関」から発表されているエーラス・ダンロス症候群の診断基準が複数存在します。
特定の一つの基準が唯一正しいと主張される方がいらっしゃる場合、その件に関して誰もが反論できないような論拠となる資料を添えていただければ、その論拠を含めたその基準に関して、そのままこちらのページに掲載いたします。
こちらのページは患者様からの情報提供により成り立っています。
皆様からの情報提供をお願いしています。
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診断を受けようとしている患者さんへのアドバイスをご一読ください。
診断を受けるまでのステップをこちらのページで紹介します。