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当団体の支援対象の患者さんについて

当団体はNPO法人過眠症サポートネットワークの役員が個人で運営をしています。

当団体の主な支援対象はエーラス・ダンロス症候群の患者さんの中で過眠症を併発されている患者さんです。

また、過眠症以外にも睡眠障害、不登校、慢性疲労、体位性頻脈症候群、起立性調節障害などの自律神経失調症関連の症状を併発されている患者さんが支援対象となります。

当団体ではエーラス・ダンロス症候群の多くの併発症状が当てはまるのに現在の基準では診断未満となってしまう過可動性スペクトラム障害(Hypermobility Spectrum Disorder)の啓発も行っております。

エーラス・ダンロス症候群に限らずどの疾患であっても、同じ診断名の中で別の症状を呈するグループが存在します。

例えば、同じ新型コロナウイルス感染症の患者さんでも軽い風邪のような症状の患者さんと重症で人工呼吸器が必要になり命を落としてしまう患者さんがいます。

発達障害の患者さんも普通学級の大学を卒業して一人暮らしをしている方から幼稚園から障害児学級/特殊学級で生活の全てに支援が必要な方がいらっしゃいます。

エーラス・ダンロス症候群にも主に下記の二つのグループが存在します。

 

①関節や皮膚の進展度がテレビで紹介される症例と同程度で外見上わかりやすい症状を呈している。出血で輸血が必要になったり、脱臼で自力歩行ができないなどの日常生活の問題を抱えている。

身体的な症状を呈しているため医療関係者に理解を得やすく診断を受けやすいし、身体手帳や難病指定なども取得しやすい。

 

②皮膚や関節の可動域に明らかな異常を抱えているが、テレビで紹介されている症例ほど顕著ではない。脱臼と出血はしたとしてもそのことで日常生活に支障は抱えていないので、身体手帳や難病指定などが取得しずいらい。

エーラス・ダンロス症候群に典型的な併発症状の8割くらいを呈しており、その中でも特に自律神経失調症や睡眠障害や慢性疲労など「精神的な問題である」と思われがちな症状が重症で医療関係者に理解が得られない傾向にある。

当団体は②の患者さんを主な支援対象としています。

例えば、発達障害の診断を受けている患者さんで

 

・小学校から特殊学級に通っていて一瞬お会いしただけで障害がわかる/日常生活の全てに介助が必要な患者さん。

 

・大学まで普通学級に通っていて一瞬だけお会いすると障害が全くわからない/自立して生活ができる患者さん。

 

とでは別の支援が必要だと思います。

発達障害の患者会の中で生活の全てに支援が必要な対話すらも困難な特殊学級の発達障害の患者さんのお子さんのお母さんが普通学級の大学を卒業して一人暮らしをしている発達障害の同一診断名のお子さんのお母さんと同じ会に所属して同じレベルで会話をしてもあまり有意義な情報は得られないと思います。

当団体では今いわゆるエーラス・ダンロス症候群の「本家」だと思われているグループ(テレビに出演したり、サーカスに入団できるほどの身体の伸展度。数十メートル歩くだけで脱臼して歩けない。頻繁に出血して輸血のために入院を繰り返す。)とは違う症状を呈している患者さん、エーラス・ダンロス症候群の本家の団体に参加しても同じ悩みが共有できない患者さんを主な支援対象としています。

同一診断名の患者さんの中に症状の差があるのはエーラス・ダンロス症候群以外のどの疾患も同じです。

同一診断名の重症の患者さんが軽症の患者さんに「同じ診断名を名乗らないでほしい」「それは違う病気」と思ってしまうことはどの疾患の患者会でもあるある事件です。

ちなみに最近この件では今現在エーラス・ダンロス症候群の診断を受けている(いわゆる「本家」だと思われている)グループの方から当団体の患者さんはエーラス・ダンロス症候群と違う病気であると圧力をかけられることもあります。

当団体がこの件を議論される時「うちらは偽物です」と開き直ることもあります。

例えば、軽症の風邪のような症状は重症肺炎の症状を呈する患者さんと比べて新型コロナウイルスではない可能性が高いですが、重症肺炎の症状を呈する患者さんも全員が新型コロナウイルスではありません。

逆に軽症の風邪のような患者さんが新型コロナウイルスで重症の肺炎の患者さんが新型コロナウイルスではない場合があります。

 

前述の通り、新型コロナウイルス感染症でも重症肺炎で人工呼吸器が必要な方から軽症の風邪のような症状の方もいます。発達障害もIQ160の高学歴の人もIQ20の特殊支援学級の人もいます。

エーラス・ダンロス症候群の偽物を自称している私たちも一見、身体症状がわかりやすい症例と比べると別の病気とも思えますが、ここでは予想をすることしかできないため議論をしていても仕方ないと思います。

過可動性スペクトラム障害(HSD)についてのページもご覧ください。

 

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